米国オプション取引を早くも断念した件
100万円から資産形成を始めるべく、
米国オプション取引をはじめようなどと、先日のブログで意思表明をしてみたわけだが、早くも断念した。その経緯をメモとして残しておく。
なぜ米国オプションか
そもそもオプション取引に注目したのはKAPPA氏の書籍を読み、現金確保プット売りやカバードコールが、ただのBuy & Holdよりも優れていると納得したからであり、取引が活発な米国市場に魅力を感じたからであった。海外送金の手数料や、確定申告等の税金面での手間といったデメリットはあるが、それ以上に手数料の安さや米国市場の商品の多様さ、オプション取引そのもののメリットを感じていた。
米国市場のオプション取引に参入するには米国の証券会社に口座を開設しなければならない。日本人が日本国内から開設できる口座はそれほど多くなく、米国証券会社の場合はIB証券とFirstrade証券に限られてくる。ところが、どちらも口座開設のハードルは高い。
IB証券
IB証券は日本法人があり日本語のWebサイトがある。なので言語的障壁はない。
入金先も国内に非居住者口座があるようなのでSMBC銀行や三菱UFJ銀行であれば800円の手数料で済む。
しかし、IB証券はどうもプロトレーダーや大口の投資家を顧客ターゲットにしているらしく、100万円から始めようとしている自分のような投資家に不向きであるようだ。そもそもIB証券でオプション取引を行うには以下の条件を満たす必要がある。
金額についてはちょっと背伸びすれば何とかなるが、経験値はどうにもならない。このほか年齢に応じて数万ドルの流動資産があることを要求される。
嘘を吐いてまで口座を作ろうとは思わず、断念した。
Firstrade証券
しかしIB証券と比較してFirstrade証券は小口の投資家にも門戸を開いている印象を持った。何しろ取引手数料、口座維持手数料が0ドルだ。
しかし、やはりハードルは高かった、というか面倒になった。
- 入出金は米ドル送金となるため、高額な送金手数料・為替手数料がかかる。
- 出金手数料:50ドル
- 日本語に対応していないため万が一の際は英語でやりとり。
- 口座開設にパスポートが必要。
入出金は米国内に銀行口座があれば楽だそうだが、そんなものはない。海外送金の手数料は日本国内で米国株を買った手数料を考えれば差はなくなりそうであるが、個人的にはパスポートが必要というところで断念した。使いもしないパスポートを取ること、そのために1万円近くかけることに不快感をぬぐい切れなかった。
どうしようか
雑にまとめると、米国オプション取引に感じていた魅力が、パスポート取得の面倒くささに負けたという事だ。
そんなことで面倒臭がっていては確定申告どうするのだとか、そもそも投資に向いていないとか言われそうだ。
IB証券のカスタマーとして見合うだけの資金と経験を蓄えるか、パスポートを取る気になるかするまで米国市場に手を出すことはないだろう。
日経オプションには今のところ魅力を感じていない。差金決済となるためオプション初心者にとっての主力戦略であるカバードコールの魅力がなくなるからだ。ストラドルやアイアンコンドルで指数と日々付き合っていくのは、面倒くさがりの自分に合う気がしていない。
年明けから国内の大手証券会社で米国ETFがいくつか手数料無料になるようだ。おとなしくインデックスETFでBuy&Holdか……?